国会に呼ばれる程の偉い憲法学者の方々が、口をそろえて言われるのですから、「集団的自衛権は憲法違反」だということは間違いありません。
私が弁護士になった30年前には、殆どの憲法のテキストに、「自衛隊は憲法違反だ」と書かれていました。しかし、今、自衛隊そのものが憲法違反だという議論は聞かれなくなりました。
集団的自衛権も、10年もすれば同じようになるはずだというのが、安倍首相の考えなのでしょう。
日本人の性格なのでしょうか、憲法の文言(言葉そのもの)が変わってしまうことには強い抵抗感があるのですが、憲法の意味が変わってしまうことにはそれ程抵抗感はないようです。
これは、非常にまずいでしょう。憲法のどの条文をどう変えるかよりも、一度、国民投票を経験することが必要だと言うことは正しいと思います。
昨日、村山富市さんと河野洋平さんの両氏が記者会見をしてお互いの談話を賞賛し合っておられましたが、両氏それぞれの談話を出す前の史実調査は非常に頼りないものだったということです。
頭を下げて丸く収めるという日本的美徳は、個人の立場でされるのは結構ですが、国を代表して頭を下げるのであれば、史実調査をとことんやってからでないと、それは、国民に対して極めて不誠実だと思います。